いきものがかりがいきなり突然の「一時活動休止」を発表。
公式サイトで「放牧宣言」と題した休止の知らせに なぜこんな時に？と思う方も多いかも知れない。

以前2002年にも同じような一時活動休止の時があって、その理由はボーカル吉岡聖恵さんのスランプが原因だった。

もしかしたら今回も？というのがまず推測として思い浮かぶ。
元々女性だし、すごく素朴そうで同じ女性としてもデリケートそうな感じがする彼女だが、今回は同じようにスランプだろうか？

いきものがかりのスタッフによる公式サイトでは「リフレッシュのため」といって、事実上の一時活動休止を発表しているが、そもそも今の吉岡さんにもスランプに陥る原因はないように思えるのだ。
そしてそれとは別に、他の理由が何となく浮かんでくる。
2002年の頃とはこの点で違うかも知れない。

そしてなぜ一時活動休止をしたのだろうか、それを考えて見ると3つのポイントを推測できる。
それは？

一時活動休止は結婚適齢期の限界から？

一番考えられるのは、何と言っても吉岡聖恵さんが32歳。
女として結婚適齢期をちょっと過ぎたかな、という年齢になってしまっていることだ。
たぶん吉岡さん本人も身につまされていると思うけれど、いつまでも未婚のままで良いのだろうか？当気持ちが頭の中で堂々巡りしている可能性は十分ある。

もう一人、未婚としては山下穂尊さん（34）もいたりするし、そういう個人的な生活も懸案に長らくなっているにちがいない。
それに対して、幸いか不幸せかは分からないが、いきものがかりがプロデビュー以来、ずっと人気上昇の右肩上がりで来ていたため、メンバーたちもスタッフもその人気を維持しようと気の抜けない毎日を送っていたにちがいない。

その結果、そういういきものがかりのメンバーたちの結婚を筆頭にした個人生活がなおざりになってしまっていた状態が続いていた、それが深刻な心配事になっていた、ということは容易に考えられる。

メンバーの中で水野良樹さん（34）が一人だけ13年8月17日に結婚している。
つい2，3年前のことだ。

私たちの未婚女性の立場でもよく分かるのだが、既婚者と未婚者とは実生活もがらりと変わることがあるし思考も違ってくる。
たぶん水野さんと他の2人とは、多かれ少なかれ気持ちの不一致が大きくなり始めていたのではないだろうか。

今回の事実上の一時活動休止状態がいつまで続くのか？
前回2002年は1年くらいかかっている。
その休止中は、水野さんが吉岡さんに活動再開を再三持ちかけていたらしいが、彼女が頑として受け入れなかった、ということが伝えられている。

そういう先例があるから、もしかしたら基本的に、今回も吉岡さんに何かあったのかな、という心配が強まるのだ。

いきものがかりのメンバー全員がスランプでなく疲労困憊？

二つ目の推測として、どう見ても仕事のしすぎ。
それによるメンバーたちの疲労困憊が限界点になってきている、とうことではないだろうか。

いきものがかりは多くの人たちがご存じの通り、紅白にも今回で合計連続9回出場という金字塔を打ち立てている。

06年に「SAKURA」でプロデビュー以来、10年になるが、その間で途切れなく紅白にほぼ毎回出場を果たしていた、というのは所属事務所やスタッフのサポートの質もすばらしかったのはもちろんかも知れないが、まず何を置いても3人実力がふさわしかったと言うことを挙げるしかない。

だが彼らだって生身の人間。
そういう緊張のしっぱなしの状態がおそらくこの10年、延々と続いていたことだろう。

マンガ家だって売れっ子の期間がこれだけ続けば、ボロボロにすり切れてしまって後は使い捨て。
下手をすれば廃人みたいになってしまうことだってある。
それを10年続けていたわけだから、本当に身も心もという感じで疲労困憊していた。
そういうことではないだろうか。

一般的に私たちのことを考えて見れば、ぶっちゃけ
「いくら自分の大好物が食べられるからと言って、朝昼晩と同じものをずっと毎日食べていたら飽きる」
ということ。
仕事だって同じで、いくら自分の好きな仕事でもそれを延々10年間、寝る間も惜しんでやっていたら頭に支障が来すことだって考えられる。

一時活動休止の背後には、ファンや視聴者の「なぜ」という疑問ばかり大きくなるけれど、よくよく彼らの今までの生活ぶりを見ている人が考えれば、こうしたことに思い至るのは当然と言えるにちがいない。

メンバーの誰かが病気？

そして三つ目として。
もしも結婚相手探しのような本当の充電期間として今回の「放牧宣言」があればまだ良いが、往々にしてこういうタレントなどの休止活動宣言の背後にある事実としてよくあるのが病気。

ただ、病気と言っても肉体的なものの他、メンタルのトラブルだってある。

いきものがかりは水野良樹さんと山下穂尊さんという二人の男性と、その2歳年下の吉岡聖恵3とで構成されている、ちょっと変則的なユニットだ。

子供の頃からの付き合い、そして同じ高校の同級生と下級生という関係でしっかり仲の良いところが強調されているけれど、どうしても変則的な構成だというのは何となく感じてしまう。

そしてその一番のマイナスを受けているのは、二人の男性の下級生に当たり、唯一女性である吉岡聖恵さんかも知れない。

事実前回02年の一時活動休止の時には、なぜ吉岡さんは水野さんの説得を断り続けて歌いたくない、と言い続けてきたのだろうか？
その理由を直接に知ることはできないけれど、彼女なりにユニットの唯一の女性として、そして結局先輩後輩という高校時代の関係を一人で負担し続けてかなり参ってしまっているのかも知れない。

病気というといろいろあるけれども、もしかしたらそういう吉岡さんなどは、体よりもむしろメンタルな部分で相当に休息が必要な状態になってる、というのではないだろうか？

もちろん吉岡さんだけではない。
アーティストという人たちはみんなデリケートなメンタルを持っている。
人知れず気持ち的に苦労している部分も大変大いにちがいない。

だからというか、このいきものがかりの一時活動休止で連想すべきではないかもしれないけれど、同じ女性一人、男性二人でかつて人気を博していたユニットとして「青い三角定規」がいる。

彼ら3人のその後はいろいろな結末を迎えて今日にいたっているけれど、それを考える都度いきものがかりに対しては本当に、休止するならば心も体も十分にしてほしい、と願いたいのだ。

結婚をがんばって

でも話は戻るけれど、今回の活動休止期間というのは、前回とは異なるのは、メジャーデビュー以来一番人気の絶頂にいる今の時期、という点だ。

いきものがかりがなぜこの時期に一時活動休止したのかはそういうわけで、公式サイトの全文を見てもなかなか真相は見えてこないが、それでも水野さんを除く2人は未婚のままの結婚適齢期。
これだけははっきり事実。

独身というのは本当に気骨が折れるし、特に吉岡さんのような女性にとっては世間の風当たりも辛いものがあるかも知れない。
そして何より実家の両親にだって絶対なにやかやと言われているはずなのだ。

でもそういうことへの専念も、確かに自分たちへの充電の一つ。
リフレッシュの意味も大ありのはずだ。

同じ未婚女性の一人の気持ちとして、復帰する時にはぜひ良い相手を見つけ出していただきたい。

島袋摂子