暑い中、我慢して外に居続けると熱中症になりやすい。
だがちょっとやそっとの熱中症だから大丈夫、などと考えていると大変なことにもなる。
特に発熱したり、そのために寒気がするようになると重症の一歩手前。
下手をすれば命に関わると考えておくべきなのだ。
決して大げさではなく、まだ微熱程度ならよいが、やがて頭痛とともにかなり発熱して寒気や鳥肌が立つようになると本当に熱中症も重症の手前。
絶対に発熱とか寒気のするのを軽く見てはいけない。
ただ、暑い季節には確かにかかりやすい病気とも言えるから、しっかり対策や対処の方法を知っておくべきだ。
汗が止まって相当な発熱、寒気があれば救急車を!下手をすれば手遅れにも
冗談ではなく、熱中症も場合によっては40度もの熱が出る場合がある。
そうなると本当に重症だが、そうでなくとも38度以上の発熱が起こって寒気や頭痛がすることもある。
だがそういうレベルはいずれも相当に危険水域だ。
正常な思考もできなくなり、自分が今どこにいるのか、自分の名前が何なのかすらわからなくなる場合もある。
このためこういうレベルの熱中症はもっと重度に進んでしまいやすい。
だからそういう発熱、寒気とかが起こってきたら、大事を取って迷うことなく救急車のお世話になる方が良い。
具体的に言うと、そういう発熱や寒気の起こるのは熱中症を三段階に分けた時の「中等度」と呼ばれ、「軽度」「重度」の中間だ。
熱中症でもその場で応急的な処置ができるのはこの中でも「軽度」の場合だけで、だから「中等度」になればもう素人判断では危険になる。
そして「軽度」であっても微熱だが発熱はあるし、筋肉の痙攣やめまいもする。
交通量の多い屋外でそういう状態になったらやはり相当に危険だから、早急に体を休ませる必要がある。
熱中症を絶対に甘く見てはいけないし、症状が進んでいると自覚があればすぐに救急車を利用するなどして医療機関で専門の処置をしてもらうことが大切だ。
軽度の熱中症の応急処置のし方とは
なお、そういう軽度の場合に限ってはそういうわけで 応急の対処方法がある。
次のようなものを抑えて置かれると良いだろう。
・涼しい場所に避難し、体を横にして足を高くして休むようにする。
足を高くするのは、熱中症になると血行が低下するため、それを改善ためになる。
・来ている服を緩めたり、場合によっては脱ぐ。
これははもちろん体を冷やすためだが、体をリラックスさせる効果もある。
・体を冷やしたり、スポーツドリンクなどで水分を取る。
ただ、こういう軽度の熱中症であっても前述のように意識に障害があったり、また吐き気を催していたりする場合には口から水分を取るにも無理がある。
そしてまた、こういう応急的な処置でも症状の改善が見られず、発熱や寒気が続くようだったら、軽度だと思ったとしても時を移さず救急車を呼んで医療機関へ搬送される方が安全だ。
手遅れになると命を落としたり後遺症も?
だがそれでも、軽度の熱中症では大汗をかく状態だから、まだそれでも発熱を抑えようとして体が正常な反応をしているとも言える。
だが38度とか39度という高熱になり、寒気が来る中等度となると話は別だ。
このレベルになると周囲の暑さに対して正常な反応ができず、いわば脳が“周囲は寒い”と誤認してしまうために起こる。
だから寒気とか鳥肌が出てくることになるのだが、もちろんこれを放っておけばどんどん体に熱が溜まってくる。
そして自分でも正常な判断ができなくなってきてしまうので、容易に重度に移行してしまうのだ。
重度の熱中症はこのため、発熱も40度にまで上がり、手足も上手く動かせず、歩くこともままならなくなってくる。
そして、わけの分からないことを話し出したりする。
だから周りの人も何がその当人に起こっているのかがわからない場合もある。
このレベルは当然ながら一刻も早く病院に担ぎ込んで集中治療の必要になるレベルだ。
そして治ったとしても脳や運動能力に障害が出る場合もある。
毎年暑い季節になると、熱中症で人が倒れたり亡くなったりするニュースが流れるが、その大半は間違いなくこの重度になるだろう。
頭痛だけのことも多い? 寒気や発熱がなくても要注意!
私は後で振り返って気づくのだが、やっぱり暑い炎天下の中を仕事の都合などで歩き回ったことがある。
流れるままに汗を放っておき、それでもしょうがないからビル街を歩き続けたことが合ったが、そうしたらその後地下鉄の入り口に入る辺りで妙に頭痛のするのを覚えたことがあった。
ただ、頭痛は熱中症のうち、やはり中等度のレベルで起こりやすい症状なのだが、私の場合はなぜか軽い『軽度』(たぶん)でこういう頭痛が起こる事が多い。
ただ、これも確かに見過ごせない症状で、その原因は自律神経の乱れからくる。
そしてもうひとつは大汗をかいてやや脱水症状になっているのが原因のようだ。
私の場合にはそういう自覚症状があると、
「これってもしかしたら危ないかも?」
とも思って地下鉄や冷房のきいた室内によく逃げるようにしておくことにいしている。
そのまま日中に出続ければそれこそ寒気や発熱が来て、本格的に中等度になっていたかもしれない。
そう考えるとゾッとするけれど、同じような体験をしている女性は少なくないに違いない。
最後になるけれど、熱中症は誰もがかかりやすく、そして悪化しやすい。
更には、他の病気と異なり僅かな時間のうちに容易に悪化してしまう危険もはらんでいるといえるだろう。
発熱や寒気を覚えることも私は1度2度経験しているが、いずれも日中に我慢室受けて炎天下の屋外にいた。
皆さんも、そういうときにはムリをして直射日光の中にい続けることのないよう気をつけていただきたい。
神野天希(かんのあまね)