心霊動画というのは、怖いけど好き、なんとなく見てしまう。
テレビで心霊動画の新作番組があるといつも惹かれて見ちゃう。
そういう人は多いはずです。
私も怖いもの好きというか、確かに気味が悪いんだけれど、過去のテレビや動画サイトの心霊動画とかをよく見ていたことがありました。
でも最近、それをある人に指摘されてから、ぷっつりとやめてます。
確かに今でも好きな心霊動画ですが、そういう怖いもの見たさで見ていると、あまりよくないのかも知れません。
それだけでなく、最近その人に言われたことがあったのですが、心霊動画を興味本位や娯楽でたくさん見るのは、他の意味ですごく危険なことかも知れない。
そんな話でした。
よくない、とはどういうことなのか?
見るのは人の自由ですし、私も決してとがめ立てはしませんが、それでも一応頭に入れておくべきでは?
そういうお話をしてみましょう。
死んだ人の不幸を喜んでいるのと同じ?
心霊動画そのものが、怖いとか言う以前に、それが偽物か本物か、という疑いは誰でも持つと思います。
よく言われるのは、
「心霊動画には偽物が圧倒的に多い」
「テレビで流れた心霊動画はテレビ局のヤラセばっかり」
みたいなことです。
ですが、そういう偽物本物の区別はさておいて、元々そういう心霊動画というのはどんなものかというと、
人の苦しみ、不幸を描き、それで死んでも浮かばれない霊魂の話が中心となっている動画。
ではないでしょうか。
もちろん例外もありますが、大部分の怖い心霊動画というものは、こういう風にしてこの世の苦しみにさいなまれて亡くなった人たちの話が中心になっているはずです。
ということは、怖い心霊動画を、好きでいつも見ている、というのは、実のところそういう人たちが死ぬほどに現実に味わった不幸を興味本位で見たい、知りたい、と思うのと同じなのかも知れません。
もっとくだけて言ってしまうと、怖いといいながら心霊動画をよく見る、というのは、実はそういう人たちの不幸を喜ぶという気持ちがどこかにあるかもしれない。
偏見と言われればそうかも知れませんが、私にはそう思えてしまうのです。
実際、そういう不幸な人たちの実話がなければ心霊動画なんてできなかったかも知れません。
打ち明けて言えば、私自身もそういう心霊動画を興味しんしんで見ていました。
ですが少なくとも私自身について言えば、結局それは人の不幸を願ったり楽しんだりする気持ちと近いことなんじゃないのか?
実は、ある人から指摘されたというのはこの点なのです。
皆さんはどうでしょうか?
自分の不幸を喜ばれて怒らない人はいない。霊魂だって同じかも
「心霊動画なんて嘘っぱち」
「この世に霊魂なんてあるわけない」
そういう人も多いでしょう
そして、そういう人たちなら、心霊動画をうさんくさいと思いつつも、怖いもの好き、怖いもの見たさの目的だけで見る人も少なくないかも知れません。
もちろん最初から「私だったらそんなものぜったい見ない」という方もいるでしょう。
ですが、霊魂というものではなく、それが生きている人間についての話になればどうでしょうか?
生きている人が大変な不幸に遭い、その実話を元にして、誰かに物語などにしてもらったりした結果、そういった悲しい話を聞きたさ見たさで自分の不幸を楽しまれてしまう。
そんなことをされれば、誰だって怒り、悲しみに暮れるのではないでしょうか。
霊魂だって同じ事だと私は思うのです。
霊魂というのは、人間の心そのものみたいなものだと思ってください。
そうやって、自分の不幸を興味本位に喜んでいる人たちに対して、決してよい気持ちにはならない。
そうではないでしょうか?
心霊動画を「怖いけど面白い」「興味本位でみてしまう」のはやめた方がよい?
だとしたらその結果。
そういう霊魂に取り憑かれる、そういう霊魂の力とかではないにしても、自分自身のメンタルにマイナスの影響をもたらすのかも知れません。
心霊動画をたんに「怖いけど面白い」とか、「興味本位で見てしまう」。
独断と偏見を混ぜて言いますが、それを続ける、やめないということは、人の不幸を喜ぶ、人の悲しみを笑う、面白がる、という行為を続けていることと同じかもしれない、と少なくとも私は思ってしまうからです。
私がある人に指摘された後、こう考えるようになって以来、心霊動画とかスピリチュアル関係の番組や動画を見るのをやめるようになりました。
結局そういう行為をし続けていくと、現実に何が起こるようになるのか?
それを考えると、それこそが私にとっては一番怖い事と思えるようになったからです。
今の世の中、こういう実体のつかめない心霊関係の話とかは、ともすると怪しげな霊感商法などに結びつきやすいので、私もあんまり祟(たた)りとか霊障とかを鵜呑みにするのもどうかと思います。
特にこれもよく言われることですが、相手を恐怖に陥れて思考停止状態にさせてしまい、それでいろいろとへんてこなものを売りつけたり、入会させたりする、といういわゆる霊感商法。
それがそんな心霊動画よりも怖い、危険な現実です。
でも、むしろそれよりも一番怖いのは、怖いものを見たい知りたい、と追いかけるあまり、どこかで自分の心を大切にしようとしなくなってしまった、そしてそれに気づかないで過ごしている。
そういうのもなんだか怖い話ではないでしょうか。
神野天希(かんのあまね)